なぜアルミ車体が開発されるようになったの?
アルミ製の車体と聞いてもあまりピンとこないかもしれませんが、アルミは自動車や自転車の部品や鍋、スーツケース、建築資材などその用途は実に多彩であり、耐久性が高くて軽量であるアルミの特性がよく活かされています。
これまでは、自動車の車体にはアルミは適していないと考えられていましたが、アルミならではの良さを活かした車体を造るように、開発が進められてきました。
現在、愛用者が多い人気の車種にも、実はアルミがふんだんに使われたものもあります。
車に乗るなら車内での快適性を求めるとともに、安全に乗り続けることができなければ意味がありません。
そして、車の心臓であるエンジンの性能を良くして、安定した走行性能を維持していかなければなりません。
そのため、車体にはある程度の重量が必要となり、ともすればこれまでよりもますます重くなってしまう可能性もあるのですが、車体が重くなれば車を動かすのにより高いエネルギーが必要となるわけですから、当然燃費が悪くなってしまいます。
そこで、アルミの良さに着目して、アルミ車体が開発されたということです。
車体にアルミを使うメリットとは?
自動車業界では、アルミ素材の耐久性や軽さを活かして、ハイグレードな車からローグレードの車まで、アルミ車体が積極的に使われるようになりました。
車体をより軽くすることによって、車を動かすエネルギーが少なくて済むので、その結果、燃費を低く抑えることができます。
車体が軽くなれば、従来の車よりもエンジンをより小型化させることも可能となります。
しかし、車体のすべてにアルミだけが使われているというのではなく、この他の金属類にはスチールなどの素材も使われており、それぞれの素材の持ち味が活かされています。
アルミ車体は、単に軽量であるだけではなく、気密性にも優れており、自動車だけではなく、電車にもアルミ車体が使われているほどです。
現時点でもっとも普及しているのはステンレス車体ですが、近年はアルミ車体のニーズが高くなっており、製造にかかる費用はアルミ車体のほうが高くはなりますが、車体としての強度が高くて軽量、そして見た目がとてもキレイであり、気密性の良さでは、ステンレスよりもアルミのほうが優れていることは間違いありません。