アルミアルマイト板

アルマイトとは

アルミ製品を使っていると、たまに「アルマイト」「アルマイト加工」といった単語を耳にすることがあります。

アルミ=アルマイト、と思っている人もいるかもしれませんね。

アルマイトとは、アルミに人工的に酸化皮膜を生成させる表面処理のことを指します。

私たちが日頃使用しているアルミ製品の多くは、アルマイト加工と呼ばれる表面処理が施されているのです。

アルミ板などのアルミ素材に人工的なアルマイト加工を施すことによって、アルミ素材を美しく保つことができるようになります。

そもそもアルミという素材は、酸素と結びつきやすく、空気中に放っておくだけでも薄い酸化皮膜を生成します。

一円玉などはアルマイト加工されていない純アルミニウムですが、実はその表面には自然に酸化皮膜が作られているのです。

ただし、自然に生成される酸化皮膜はとても薄く、すぐに壊れてしまいます。

何人もの人手にわたっている一円玉は白っぽい色をしていますが、これはさまざまな人の手に渡ることで一円玉の酸化皮膜が剥がれ、アルミの表面が荒れてしまったためにできたものなのです。

 

アルマイト加工とカラーアルマイト

では、アルマイト加工とはどのように行うのでしょうか。

アルマイトは陽極酸化皮膜処理と呼ばれる加工方法で、電解液の中にアルミ材料を一定時間入れて電流を流すことによって行われます。

本来自然に作られる酸化皮膜を、電解液の中で人工的に化学処理してしまうのです。

人工的な化学処理によって加工することで、均一な酸化皮膜を作ることができるというわけです。

アルミアルマイト板は、その名の通りアルマイト加工が施されたアルミ板です。

アルマイト加工は、通常は無色透明ですが、皮膜生成直後に染料に漬け込むと、色付きのカラーアルマイトにすることもできます。

カラーアルマイトは、上から塗料を塗ったり吹き付けたりする塗装とは違い、アルマイト皮膜の孔内部に直接染料を吸着させるという着色方法です。

カラーアルマイトはアルミをさまざまな色に仕上げることができますが、皮膜の厚さや染料の濃度、染色時間などによって仕上がりの色味が異なってきます。